最近、健康志向の朝食として人気の「オーバーナイトオーツ」は、オートミールとミルク類を組み合わせて一晩寝かせるだけの簡単レシピです。オートミール自体が低GI食品で食物繊維やタンパク質を含むため、食後の血糖値上昇が穏やかで腹持ちも良く、ダイエット向きと言われています 。忙しい朝でもパパッと食べられ、栄養満点の朝食メニューとして注目されています。本記事では、オーバーナイトオーツの基本や作り方、ダイエット向けアレンジレシピを詳しく紹介します。
オーバーナイトオーツの基本的な作り方
ダイエット向きな理由と栄養効果
ダイエット志向別の具体的レシピ紹介
成功する食べ方と注意点の解説
オーバーナイトオーツとは
オートミールとは、オーツ麦を加熱ローラーで平らに押し潰して乾燥させたもので、いわゆる「押麦」に当たります。これに牛乳や豆乳、アーモンドミルクなどを注いで一晩(約6〜8時間)冷蔵庫に寝かせたものが「オーバーナイトオーツ」です。ミルクを十分に吸ったオートミールは翌朝には柔らかくふんわりとした食感になり、ヨーグルトやフルーツ、ナッツなどをトッピングして食べます。自分好みの味付けにしやすく、飽きずに続けやすいのも特徴です。

ダイエットにオーバーナイトオーツが適している理由

オーバーナイトオーツ(オートミール)の栄養特性はダイエット向きと言われる理由がいくつもあります。主なポイントは次の通りです。
- 低GI食品で血糖値が安定 – オートミールはGI値55前後の低GI食品で、食後の血糖値上昇が緩やかです 。急激な血糖値スパイクや過剰なインスリン分泌が起こりにくく、結果的に脂肪がつきにくい食材とされています。
- 食物繊維が豊富で腹持ち良好 – オートミールには食物繊維が多く含まれ、満腹感が得られやすいのが特長です。特にオーバーナイトオーツはオートミールが水分をたっぷり含むためボリュームが増し、朝食でも空腹感を抑えやすく、間食や過食を防ぐ効果が期待できます。
- 高タンパク質 – オートミール30g(約1食分)を牛乳で作ると、タンパク質約7gを摂取できます。プロテインパウダーやギリシャヨーグルトなどを組み合わせれば、さらにタンパク質量を増やせるため、筋肉量維持や満足感アップに有効です。
- レジスタントスターチの増加 – レシピでは一度ミルクで温めて冷ますと、消化しにくい「レジスタントスターチ」が増えるとされます。これにより腸内環境を整えたり、食後の血糖上昇を抑えたり、満腹感を持続しやすくなる効果が期待され、ダイエットに貢献します。
- 手軽に続けやすい – 前夜に仕込むだけなので、忙しい朝でも手間なく栄養価の高い朝食をとることができます。朝食を抜いてしまいがちな人でも、簡単に摂れるのは大きなメリットです。
これらの特性から、オーバーナイトオーツはダイエット中の朝食に最適とされており、「オーバーナイトオーツであれば腹持ちが良いのでダイエット中のお腹減った問題を解決できる」とも言われています。
基本のオーバーナイトオーツレシピ
基本のバナナミルクオーバーナイトオーツ

まずはシンプルな基本レシピ。オートミールに牛乳とバナナを加えて一晩寝かせるだけで、朝には栄養たっぷりの一杯が完成します。オートミール30gと牛乳100mlで作ると約200kcal程度ですが、食物繊維やビタミンB群、ミネラルが摂取でき、腹持ちが良い朝食になります。
- 材料(1人分): オートミール30g、牛乳(または豆乳)100ml、バナナ1/2本、はちみつ小さじ1(好みで)。
- 作り方:1. 容器にオートミールと牛乳、輪切りにしたバナナ(半分)とはちみつを入れ、よく混ぜます 。2. ラップをして冷蔵庫で一晩(6〜8時間)寝かせます。3. 翌朝、残りのバナナをトッピングして完成です。
- 栄養ポイント: 1食あたり約200〜220kcal。食物繊維やビタミンB群に加え、バナナ由来のビタミンCやカリウムが摂れます。タンパク質は牛乳分で約7g。ダイエット中は低脂肪乳や無糖ヨーグルトに替えるとさらにカロリーダウン&たんぱく質増強が可能です。
ギリシャヨーグルト入りプロテインオーツ

タンパク質を強化したい人向けのアレンジ。ベースはオートミールと無糖ギリシャヨーグルト(タンパク質約10g/100g)が中心です。ギリシャヨーグルト100g(約99kcal、タンパク質10g)とオートミール30gに水または豆乳を少量加え、チアシードやナッツをプラスすれば、1食でタンパク質15g以上が摂れます。タンパク質強化により満足感が高く、筋肉量を落とさないダイエットに役立ちます。
- 材料(1人分): オートミール30g、無糖ギリシャヨーグルト100g、牛乳または無調整豆乳50ml、チアシード大さじ1(約12g)、お好みで冷凍ベリーや砕いたナッツ。
- 作り方: 前日の夜、容器にオートミール、ギリシャヨーグルト、牛乳(豆乳)、チアシードを入れてよく混ぜ、冷蔵庫で一晩置きます。翌朝、凍ったままのベリーやナッツをトッピングするだけで完成です。
- 栄養ポイント: 1食あたり約250kcal、タンパク質15〜18g。通常のレシピよりたんぱく質が多く、腹持ちも良いのが特徴です。プロテインパウダー(ホエイやカゼイン)を加えてもOKです。
低カロリー・低糖質オーバーナイトオーツ(ベリー風味)

カロリー控えめ・糖質少なめに仕上げたレシピです。オートミールの量を減らし、豆乳や水でゆるめに作ります。トッピングには冷凍ベリーやシナモンを使い、甘みは人工甘味料や少量のはちみつで調整します。
- 材料(1人分): オートミール20g、無調整豆乳50ml、水50ml、冷凍ミックスベリー50g(またはブルーベリー)、お好みでシナモンパウダー少々、ラカントなどの低カロリー甘味料少々。
- 作り方: 容器にオートミール、豆乳、水、ラカント(またははちみつ)を入れて混ぜ、冷蔵庫で一晩置きます。翌朝、凍ったベリーとシナモンをトッピングして完成です。
- 栄養ポイント: 約120〜150kcal、糖質控えめ(約15g未満)、食物繊維多め。フルーツのビタミン・ミネラルも加わり、ダイエット中でもカロリーを抑えながら栄養を補給できます。
ビタミンたっぷりトロピカルオーツ

ビタミンやミネラルを豊富に摂りたい人向け。フルーツを多めに使い、明るいトロピカルな味わいにします。マンゴーやパイナップルにはビタミンCやAが豊富、キウイにはビタミンCと食物繊維が豊富です。ミルクは無調整豆乳にするとマイルドさと少しの甘みが出てフルーツともよく合います。
- 材料(1人分): オートミール30g、無調整豆乳100ml、冷凍マンゴー・パイナップル各30g(合計約60g)、キウイ1/2個、すりおろし生姜少々(お好みで)。
- 作り方: 容器にオートミールと豆乳、カットしたマンゴー・パイナップル、すりおろし生姜を入れて混ぜ、冷蔵庫で一晩寝かせます。翌朝に皮をむいて輪切りにしたキウイをトッピングして完成です。
- 栄養ポイント: 約200kcal、ビタミンCやビタミンAを多く含みます。消化を助ける生姜を加えることで身体を温めながら栄養を補給できます。果物由来の糖質も摂れるため、運動前のエネルギー補給としても◎。
まとめ:取り入れ方と注意点
オーバーナイトオーツは「朝食にサッと栄養を摂りたい」「ダイエット中でも満足感のある食事がしたい」という人に特におすすめです。週に数回の朝食置き換えや、休日ブランチとして取り入れると健康的に続けやすいでしょう。ただし、どんな食材でも過剰摂取は禁物。オートミールは30g前後が1食の目安とされます。ミックスナッツやはちみつ、甘いフルーツを大量に使うとカロリーオーバーになりがちなので、量や甘さは控えめにするのがコツです。また、オートミール単体ではビタミンB1やビタミンC、ビタミンB12、ビタミンDなどが不足しがちなので、果物やヨーグルト、卵などの他の食材でバランスをとりましょう。
以上、オーバーナイトオーツの基本的な説明からダイエット向けアレンジレシピまで紹介しました。手軽に作れてアレンジ自在な朝食メニューなので、ぜひ日々の食事に取り入れてみてください。